東京の下町、墨田区向島の魅力的な街を紹介しています。昔から徐々に変化していく中での知っていただきたい向島があります。

江戸の庭園六義園

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  • 上富士前の交差点を過ぎると、ビルが増え車が増える。
    江戸の風情も名残も見えずといいたいところだが、通りの左手に赤煉瓦の塀が見える。五代将軍綱吉の寵臣柳沢吉保の下屋敷六義圏である。
    吉保は若くして川越城主となり、後に甲府城主で大老格となった。
    この地を将軍から与えられ、七年の歳月をかけて造成した江戸の大名庭園の雄である。
    約15万平方メートル、小石川植物園とほぼ同じ広さだ。
    桂離宮を意識した回遊式築山泉水庭園、要するに池を巡り歩き、どこから眺めても変化に富んでそれぞれしに美しいというわけなのだ。
    とはいえここまで歩けば足が疲れる。疲れたら休む。これが散歩の心得だ。
    200円の入場料を払ったら内庭大門をくぐり「出汐湊」辺りでべンチしに腰をおろす。
    芝生と池の彼方の築山が美しい。
    近くの休憩所で一服。一休みしたら、そぞろ歩きを楽しみながら、とにかく藤代峠にのぼるのが一番だ。
    綱吉がしばしば訪れ、峠の項上で吉保と語り合ったというだけあって、眺望はなかなかである。
    当時は東に筑波山、西に富士が見えたという。
    海抜約35メートル界隈では最も高い場所だったのである。
    元禄時代、幕府の絶項期を生きた教養人柳沢吉保の趣味でい景色の良いポイン卜に、日本と中国の名勝や歌枕からとった呼び名が付いてしるが、あまり深く考えず、単純に風景を眺める方が楽しい。
    蛇足ながらここは国指定特別名勝である。